YCEと、福島での取り組み

YCE(ユースキャンプ及び交換)は、ライオンズクラブ国際協会が世界で続けている青少年交流です。おおむね15歳から22歳の若者が、海外の家庭に滞在したり、各国の仲間とキャンプで過ごしたりします。日本から行く学生もいれば、海外から日本に来る学生もいます。

332-D地区の取り組みで目を引くのは、迎えることと送り出すことの両方を、地元のクラブが自分たちの行事として続けている点です。高校生や保護者の方には、地域の大人がどんなふうに関わってくれるのかを知る手がかりになりますし、クラブの方には、ほかの地区の進め方として参考になるはずです。

夏:家庭に迎え、キャンプでつなぐ

2025年の夏、スペインと台湾から来た学生が、郡山東ライオンズクラブと郡山西ライオンズクラブのメンバーの家で過ごしました。スペインの学生は7月18日、台湾の学生は7月24日に日本に着いています。7月28日には2つのクラブが合同の例会と歓迎会を開きました。

7月30日に始まり8月1日まで続いたサマーキャンプにも2人そろって加わり、そのあと再びホストファミリーの家に戻って、8月7日まで日本に滞在しました。家庭での暮らし、キャンプ、また家庭という順番です。最初に家庭で日本の生活に慣れてからほかの国の仲間と出会えるので、学生にとって無理のない流れだと感じられます。

2026年夏の「サマーキャンプin福島」(332複合地区の主催)は、7月28日に始まり30日に終わる2泊3日の日程でした。イギリス、フランス、スペインからの来日生6名に加え、日本の学生サポーター、宮城県の332-C地区のレオクラブのメンバー3名、そしてライオンズの会員が集まり、参加者は約50名になりました。

海外の学生だけでなく、日本の若い世代も一緒に過ごすのがこのキャンプの良さです。来日生にとっては同世代の日本人と話す機会になり、日本の学生にとっては、海外に行かなくても国際交流を経験できる場になっていることが伺えます。

冬と春:送り出す学生を、みんなで励ます

送り出す側の行事も続いています。2025年12月9日、棚倉ライオンズクラブは忘年例会と、冬に派遣される学生の激励交流会を同じ日に開きました。町長や警察署長、教育長も出席しました。同じ席では平和ポスターコンテストの入賞者の表彰もあり、地域の子どもたちを応援する場の中で、派遣生に励ましの言葉が贈られました。

2024年3月11日には、福島市のホテルで春の派遣生の激励交流会が開かれ、関係者27名が出席しました。タイに向かう学生が、派遣にあたっての抱負と目標を語っています。

その少し前の2024年2月12日には、埼玉県で330複合地区と332複合地区が合同でオリエンテーションと壮行会を開きました。参加者は33名で、冬に派遣された学生の帰国報告を聞いたあと、春に派遣される4名が練習を兼ねて英語で自己紹介と抱負を述べました。出発前に、先に行った先輩の話を直接聞けるのは心強いことです。

帰ってきたら、言葉にして残す

332複合地区のガバナー協議会は、2025年5月、冬にマレーシアへ派遣された2名のレポートを公開しました。派遣期間は2024年12月20日から2025年1月6日までの18日間で、本人が書いた文章と写真が地区のお知らせからPDFで読めます。

出発前の激励会、帰国後のレポートと、学生の体験が地域の記録として残っていきます。これからYCEを考える学生や保護者にとっては、身近な先輩の声が何よりの参考になります。

この取り組みから学べること

一つ目は、受け入れを家庭とキャンプの組み合わせにしていることです。ホストファミリーの負担を分けつつ、学生にはいろいろな体験を用意できます。

二つ目は、激励会をクラブの例会や地域の行事と一緒に開いていることです。町の人たちの前で派遣生を紹介することで、YCEそのものを地域に知ってもらう機会にもなっています。

三つ目は、行事のたびにホームページに記録を足していることです。1ページを見るだけで何年分もの活動が分かり、次にホストファミリーや派遣生を募るときの説明にも役立ちそうです。

補足

  1. 332複合地区は宮城県・福島県・岩手県・山形県・秋田県・青森県の地区から成る複合地区で、332-D地区は福島県を受け持ちます。
  2. 学生のお名前は、未成年の方も含まれるため、この記事では載せていません。
  3. 出典には地区とガバナー協議会の公式ページを使い、非公式に転記されたYCEディレクトリは使っていません。

※日程や募集の有無は、地区の最新情報を必ず確認してください。

ほかの事例

YCEを知る(事例・インサイト)から、国内のほかの地区の外部レポートや、海外の事例を見ることができます。